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スポーツのスポンサーシップアクティベーションに求めるもの、それは成果・効果、そして継続性

前回に続き、第1回「Japan Sports Activation Awards」審査会の様子をご紹介します。

「Japan Sports Activation Awards」とは、スポーツのスポンサー活用において、日本国内での素晴らしい結果や功績、驚きを与えたアクティベーション事例を表彰する国内初の広告賞です。

※現在、第2回Japan Sports Activation Awardsへの応募を受け付けております。表彰された企業・代理店・スポーツクラブの方は、豪華スポーツ観戦ツアーに招待いたします。公式サイトよりぜひお申し込みください。

まだ【前編】をお読みでない方は、ぜひ前編からご覧ください!審査員プロフィールも前編に記載してます。

【前編】

※審査員情報やアクティベーション事例は、2022年時点でのものになります




SDGs賞を選ぶ〜継続性と効果が見える取り組み〜

平地氏:最優秀賞が決まりました。ありがとうございます。あとはどうでしょう、これだけ素晴らしい事例が集まったので、効果が明確な事例や「これはがんばったね」という取り組みも表彰したいですね。方向性としてはSDGs賞みたいなものもあってもいいんじゃないか。もしくは「これはまさに掘り起こしだね」っていう事例も取り上げて表彰できるとおもしろいと思ったんですが、みなさんいかがですか?

西脇氏:良いんじゃないですかね。そういう賞。別枠ですよね。

坂本氏:スポーツとSDGsって親和性が高いので、それを全面に押し出してスポンサーを集める動きも取り上げた方が良いような気もしますが、効果が...というところで点数を付けるのに悩みました。

西脇氏:効果の観点で言うと、唯一、アルバルクとサーモスの取り組みかな。

平地氏:マイボトルってSDGsですもんね。

坂本氏:たしかに。

西脇氏:これは僕は高く評価してるんですけど、みなさんはどうですか?

道上氏:実績がちゃんと書かれているところがすごく良いなと思いますね。

西脇氏:これは毎試合やっているようですね。

道上氏:そうなんですか!

西脇氏:そうなんですよ。継続性がある

平地氏:そうですね。1試合あたりのって書いてありますもんね。ホームゲーム10試合実績って合計値も書いてあります。

西脇氏:得点の入れ方で、社会的インパクトのとこには個人的に"継続してやれているか?"という要素を入れていて、この事例が唯一やっているなっていう感じだったんですよね。

平地氏:そういう取り組みこそピックアップすべきですね。アルバルクとしては、ちゃんとそういう数値を計測しているところをしっかりと表に出してあげるってのが大事ですね。そこはもっとやれた気がする。

西脇氏:広がりっていう意味では、お客さんがSNSであげているんですよ。「このボトルを持ってきました」とかハッシュタグを付けて。なので、まぁまぁ広がっているんだなと思いますよ。

福田氏:見たことがあるなという感じはあるんですけど、ちゃんと継続している点はポイントだなと。

菅原氏:スポーツの試合って頻繁に行われるので、リピーターの人たちが自分の推しのクラブのロゴが入ったものを買って、どんどんゴミが削減されていく。この循環に乗ったリピーターが増えていく、というのもスポーツとの相性が良いですよね。繰り返しやるものに対して削減していくっていう活動がすごく良くて、年に1回とか10年に1回やるもので削減してもあまり意味がないので。それは社会的にも意味があると思います。

平地氏:サステナブルですね。

福田氏:これはある研究というか、風説かもしれないけど、プロスポーツのチケット売上に1番関係しているのはドリンクの値段だとか。特にビールの値段だと言われていることがあります。これを持っていくとビールがすごく安くなるとかだったら、また試合を見ながら飲みに行こうかなと思いますよね。

平地氏:まことしやかだけど、正直ありますよね、それ。

西脇氏:こういうアクティベーションをやるような企業を増やしていかないと。かつそういうところのインベストを加速させていく。満足しているからプラスオンのアップセルをしようと思うわけじゃないですか。スポンサーシップもそういう風にポジショニングを変えていかないといけないんだろうなと思います。

福田氏:そうですね。

Japan Sports Activation Awards、そしてスポーツ業界をより良いものにしていくために

平地氏:皆さま、ありがとうございます。非常に勉強になりました。SDGs賞と合わせて、その他クラブ賞、企業賞ということで各事例表彰できたらと思います。今回が初開催なんですが、何とか表彰するところまでこぎつけることができ、うれしく思っております。ありがとうございます。

今回評価をしていく上で、得点付けの難易度が高かったという話など途中でいくつかいただきました。追加で、こういった情報があったらもっと良かったなということがあれば、次回の取り組みに向けてより良いものにしていきたいので、お伺いしたいです。

道上氏:先ほどからみなさんから出ていることなんですけど、効果が見えなかったり、何でやったのかがよくわからなかったり、という事例が多かったので、もう少し募集するときに実施内容を分解して、なんで実施したのか、課題と背景と実施した内容の詳細、その結果どうだったか、今後どうするか、それくらいまで分解して質問したらいいかなと思います。

平地氏:ありがとうございます。参考にさせていただきます。坂本さんよろしいですか?

坂本氏:道上さんが仰っていた通り、効果という部分は申請をするときに枠を設けてしまってもいいのかなと思いました。取り組み自体に関わっているステークホルダーの方は、実施クラブと企業で書いてあるんですけど、どこが主体的にやっているのかっていうのは見えた方がいいかなと思いました。

最終は総合的に評価する、だとは思うんですけど、評価基準にあった効果っていうのが誰にとっての効果なのか?がわかると非常に良いかなと思いました。また、すでに取り組みが実施されたものが今回高評価になったと思うので、最初から要件に「すでに取り組み済みのもの」というように書いておけば絞れるのかな、と思いました。

平地氏:わかりました。参考にさせていただきます。ありがとうございます。すぐに改善できるところだと思います。スガケンさんも、よろしいですか?

菅原氏:僕が思うに、みなさんも仰っているように効果が見えるというのがすごく重要で。なんでそれが重要かというと、このアワードを通じて良いものが他の人たちにも知られて、スポーツ業界そのものの役に立つようになっていってほしいなと思っているからです。

ポイントは、今回表彰するところから次のエントリーまでの間にどう人を動かせるかだと思うんです。次のアワードのときに変わってもしょうがないというか。活動が1年スパンになってしまうので、今回の発表のタイミングで次のアワードのタイミングや何を期待しているかということを伝えることができると、この1年間の取り組みの価値が上がっていく気がします。そうすれば、みなさんの実施する内容が良くなっていくと思うので、このアワードがスポーツ業界に貢献できるようになる。そこがポイントかなと。

平地氏:ありがとうございます。そこは僕らのコンテンツなのか、発信の仕方なのか、ですよね。追ってもう少し人数を少なくそれぞれでお話しをお伺いさせてもらって、発信していくとかプラスアルファできるのかなと思いました。ありがとうございます。

菅原氏:ありがとうございます。

平地氏:では、福田さんお願いします。

福田氏:みなさんが仰っていただいたことは、僕もその通りだと思ってます。今この立場になったからつくづく感じるんですけど、今回の色んな企画を見せてもらって結局これってどれくらいのお金と時間と人手をかけているのか、というのはすごく気になるんですよね。アイデアはめっちゃおもしろいけど、地方の2部のクラブにできるのかとか。そこで色んなクラブの人たちってドン詰まる。勝手に諦める人が出てくると思うんですよ。本当に難しい話なんですけど、概算でいいから費用はこれくらい、人手はこれくらい、時間はこれくらいかかりました、とかROIが見えたらおもしろいなと思います。

宣伝会議とかクリエイティブ系の雑誌を見ていると、このCMはこういう代理店さんに入っていただきましたとか、こういうクリエイティブ系の第三者に入っていただきましたっていう情報があるじゃないですか。結局お金と手間暇とどこに頼ればこういうことができるのか。この3つでドン詰まると思うので、その情報を含めてここに載っているとめちゃめちゃ地方のクラブには役立つな、と思いました。

平地氏:了解です。めっちゃ参考になります。これは追い記事で実現できるようにがんばりたいと思います。

福田氏:お願いします。

福田氏:あと、もう1個だけ。こういうことをやってこういう成果がでましたとなるんですけど、もうひとつ、今後の展望みたいな。今後もっとこうしていきたいっていう未来への意志も盛り込んでいただくと、今後こんなふうに成長していく可能性があるということがわかるので、それもひとつ重要な評価対象にしてもいいのかな、と思いました。

平地氏:わかりました。ありがとうございます。非常に参考になりました。上野さん、よろしくお願いします。

上野氏:サーモスさんの件、何か自分の記憶の中に引っかかるなと思ったら、もともとこういうものを意識するようになったのって2006年サッカー男子のドイツワールドカップに行ったときの経験で。プラスチックのコップでビールを飲むとヨーロッパは足元に捨てちゃうんだけど、そのカップを持っていくとたしか1ユーロをくれたんですよ。それでみんな競ってカップを拾って、9個10個持っていってまた1杯飲むというサイクルが始まって。ああいうことがあって、後々リサイクルとかが意識付けされた。あれがスポーツとの掛け算のハシリだったのかなと思って。スタジアム、アリーナでこの掛け算を使うのはすごく良いし、継続的に取り組みができるようになる。

サイトにいってみるとちゃんと数字が出ていて、大きな数字じゃないかもしれないけど徐々に増えている。当時ドイツのワールドカップでTwitterがもしあったら、みんな山のように積んでアップしたと思うので、もっと相乗効果があったと思いますね。ああいう取り組みってこれからもやりようによっては出てくる気がしました。だから、継続する仕組みですよね。ユーザーにとってもリワードがある、じゃないけど、それがおもしろいなと思いました。今後もその辺は注目したいなと思います。

平地氏:ありがとうございます。最後西脇さんお願いします。

西脇氏:今回3つ項目があったので、今後審査員の中の項目をどう評価したのかっていうのはある程度揃えたいと思いました。ぴったり揃えなくてもいいと思うんですけどね。ある程度みんなこういう基準でこう評価したというのがわかっているのが良いなと。

また、みなさんが言ったように効果のところ。企業側の担当者に実際どうだったのかをちゃんとインタビューして、それをビハインドストーリー、さっき福田先生が言った「誰とどういうふうに組んでやった」というのを炙り出してほしいなと思います。

最後に、できればこの会自体が今後発展していくっていう意味では、こういうことを発表する前にすでにビハインドストーリーがちゃんと揃っていて、できればリアルな場で人の交流もできるようなかたちで発表できるといいですね。

平地氏:ありがとうございます。西脇さんが仰ってくれたように僕もリアルでやりたいなと思っているので、ぜひ進めていきたいと思ってます。みなさん本日はご参加いただきまして本当にありがとうございました。


以上が昨年度の審査会の様子(抜粋)になります。

最後に、現在第2回Japan Sports Activation Awardsの応募をまさに受け付けております。11/30(木)が応募締め切りとなっております。ぜひふるってご応募ください。